金銅弥勒菩薩半跏像 白鳳時代
¥ 620,000 税込
商品コード: nb099
【金銅弥勒菩薩半跏思惟像】の白鳳期の名品です。
榻座(とうざ)に腰掛け半跏思惟の姿をとる像容です。
釈迦の入滅から56憶7千万年後にこの世に顕現して、衆生を如何に救済するかを思惟されているお姿です。
お顔は頬が膨らみ丸顔の可愛らしい童貌です。
白鳳時代の半跏思惟像は童子の顔に造られる小金銅仏の作例が少なからずあります。
姿態も肉付きがよく童子の体形に近いと云えるでしょう。
白鳳彫刻に共通してみられる鎬(しのぎ)の立った鼻梁線や、小さめの鼻翼のふくらみ、
富士山形をなす上唇の線など、面相部分に見られるその時代の特色を色濃く残しています。
眉間には白毫があります。
頭部には三山冠(三面頭飾)を戴き単髻(たんけい)です。
天冠帯は耳の後ろを通り両肩に掛かっています。
思惟手である右手や、衣の上に載せた左手の繊細な指先は、精緻な造りで優雅な雰囲気を醸し出しています。
胸には瓔珞(ようらく)が付けられています。
楊座(とうざ)にお座りになり、それに掛かる裳の衣文も立体的な表現です。
右足は半跏し、その足首に左手を置かれています。
蓮華座の反花(かえりばな)は子葉が高い複弁になっています。
その下部には上框(うわかまち)が設けられています。
この仏像はまとまりの良い像容を示しており、この時代の鋳造技術が飛鳥時代に較べ進歩を示していることを物語っています。
像全面には鍍金がよく残っており、全体的に状態は良いです。
名品の香りが致します。
作品サイズ・高さ27.7㎝ 幅11.7㎝ 奥行11.2㎝ 重量2.1㎏ 箱あり