金銅菩薩半跏思惟像 統一新羅
¥ 820,000 税込
商品コード: kg058
五十六億七千万年後にこの世に顕現して、如何に衆生を救うかと、沈思黙考されている菩薩半跏思惟像です。
顎下あたりで、右手の親指を除く第2指から第5指までを軽く曲げ、榻座(とうざ)の上にお座りになっています。
頭上には珍しい四面頭飾をつけ、その意匠は半円型花形文で、特に正面は二段の花形文になっています。
大きめのくっきりとした眉と目で、鼻筋はとおり、とても理知的で思惟相にふさわしい顔貌です。
額の白毫(びゃくごう)は立体的に表現されています。
頭上の天冠帯の結輪は後頭部で蝶結びされ、両肩に垂下しています。
この意匠は珍しいと思います。
二重の胸飾りは魚々子鏨(ななこたがね)を深く打ち込んで球体の連鎖を表現しています。
裸の上半身に較べて、下半身はまことに賑やかな装飾です。
本像の特色は鏨(たがね)による各部の文様の表現にあります。
衣部のヘリや襞(ひだ)の峰、蓮弁の縁までに精緻な連点文が見られます。
裳の縁には二重の同心円の周囲に、さらに小さな円文を連打した連珠文が施されています。
この像で特に注目されるのは、榻座の下部、複蓮弁(反花)の上側に、古式な山岳図が線刻されていることです。
この重畳する山々は弥勒の住むと云う兜率天下山(須弥山)を表していると思われます。
その下には縦線が廻らされ、蓮華座があり、框座(かまちざ)と続きます。
誠に仕上げが入念で、まとまりの良い像容を示しており、名品の香りが致します。
一期一会のお品ですので、この機会をお見逃しなく。
作品サイズ・高さ30.5㎝ 框直径13.5㎝ 重量7㎏ 箱あり