金銅弥勒菩薩半跏思惟像 白鳳時代
¥ 3,200,000 税込
商品コード: nb086
金銅弥勒菩薩半跏思惟像の白鳳期の名品です。
大きな頭部で、太づくりの体軀を前屈みにして、頬杖を突き右足を半跏にした重量感あふれる大形の尊像です。
童顔の、笑みを浮かべた優しいお顔をされており、拝む者を心から癒してくれる慈悲の表情をされています。
白鳳時代の童子の姿につくられる小金銅仏には思わず頭を撫でたくなるような、愛らしさが漂っているものがあります。
その時代の小金銅仏の仏師の中には、童子の清らかで無垢な魂と、ういういしい体つきに、仏の似姿を見たものがいたのでしょう。
この大きめの頭部と、少し太った体つきは、童身の名残りを示しています。
ふつうの半跏思惟像に比して上半身を極端に折っているのが特色です。
思惟手である右手や、衣の一部をつまむ左手の繊細な指先は、精緻な造りで優雅な雰囲気を醸し出しています。
頭部には扁平で大きな単髻(たんけい)をつくり、天冠台の周囲には円形花文を二段に重ねた三面頭飾を付けています。
両肩には垂髪を垂らしています。
胸には瓔珞(ようらく)、上腕には臂釧(ひせん)、前腕には腕釧(わんせん)が付けられています。
楊座(とうざ)にお座りになり、それに掛かる裳の衣文も複雑で写実的です。
腰ひもである石帯(せきたい)は、結び目を中央に作り楊座の左右側面に垂下しています。
右足は半跏し、左足は茎を持つ蓮華の上に載せられています。
蓮華座の反花(かえりばな)は子葉が扁平になった複弁蓮華文になっています。
八角框(かまち)には透き間が設けられています。
本像の目鼻立ちの大きな特徴ある表情、長い耳朶(じだ)の両耳、肩幅が広くずんぐりした肉付けの体軀を窮屈なくらいに前屈させた姿勢、クッションをつけた楊座の形、左足を受ける蓮華の太目の造りなどは、六世紀後半の隋代前期の様式を受けたものと考えられますので製作時期は七世紀後半以降ではないでしょうか。
法隆寺献納金銅仏(163号・164号)に近似していますので、法隆寺またはその周辺で活躍した一群の仏師たちによって造像されたものと考えられます。
全体的に鍍金も良く残っており状態は良好です。
本像の大きさは、小金銅仏半跏像の最大値とも云えるもので、まさに一期一会の、二度と出ないお品ではないでしょうか。
このお品は、某芸術大学教授の収集品でありましたが、ご親族のご依頼により、出品させて頂いております。
作品サイズ・高さ55㎝ 框幅28×27.8㎝ 重量25.4㎏ 箱あり 銅造鍍金