百済 金銅観音立像
¥ 1,500,000 税込
商品コード: kg053
百済金銅観音立像の名品です。
八頭身とも云える長身で、極端なほど痩軀のすらりとしたお姿の観音菩薩です。
高い宝冠の正面には、光背付の如来立像の化仏(けぶつ)がございます。
その左右にはパルメット(ペルシャ・サーサーン朝系王冠宝飾)風の旋頭文が装飾されています。
天冠台の正面と左右には円形花文が付けられています。
お顔は少し面長で、目鼻立ちははっきりとして、優しい眼差しをされています。
口元には慈悲に満ちた微笑みを湛えていらっしゃいます。
この温和な顔貌は百済の金銅仏のひとつの特長でもあり、日本人には馴染み易い面相と云えるのではないでしょうか。
眉間には大き目の白毫(びゃくごう)が表わされています。
首には二筋の皺を横に入れた三道(さんどう)と云うふくらみがあります。
両肩に蕨(わらび)手状の垂髪を天衣(てんね)の上に垂らします。
天衣は肩から前に回って正面中央膝前でUの字にたわみ、左右側面に垂下し蓮肉部に至ります。
瓔珞(ようらく)は胸前で二段になり左右と真中に振り分け、三つの緒が下がっています。
左手で水瓶をとり、右手は親指と人差し指で輪を作るを稔じ上品中生(じょうぼんちゅうしょう)印を結びます。
像容を横から見ますと上半身よりも下半身が若干前に出ていることが分かります。
つまり微妙なS字形のカーブで表現されていることになります。
この像には透かし入りの頭光(ずこう)があり、この時代のものとしてはとても希少です。
全体に鍍金も良く残っています。
本像は白鳳時代の請来仏ではないでしょうか。
まさに名品の香りが致します。
作品サイズ・高さ41㎝ 台座直径10.4㎝ 重量2.2kg 銅造鍍金 箱あり