李朝青花辰砂秋草文面取瓶
¥ 800,000 税込
商品コード: kp130
【李朝青花辰砂秋草文面取瓶】の名品です。
全体を八面に箆(へら)で削り出してありますが、胴は俊秀で整った丸みを帯び、凛とした
趣きがございます。
八面のうち、二面ずつにまたがつて、稜花形(格狭間形)の窓枠が二重界線でしつらえられています。
その中に、日本で秋草手と呼ばれる絵付けが細筆で施されています。
花の部分を辰砂で描いているのはとても珍しく希少です。
草花文のみに依る構成であり、過剰な装飾のない、趣きのある清楚な感覚は、日本人の美的琴線に響くものがございます。
朝鮮半島では「蘭草文」と称します。
李朝時代、薬酒を入れた壷なのでしょうか、草花文を眺めて病の治癒や長生きを祈ったとも云われています。
精良な純白の胎土に、鉄分を含まない透明釉がたつぷりかかり、少し青味がかった深みのある乳白色の釉膚を示しています。
口縁は高くもなく低くもなく、胴部との絶妙のバランスです。
高台造りは頑丈で内面にも丁寧な施釉がございます。
釉色・文様・器形ともに優れた秋草手の白眉であり、とくに面取りの円壷で青花と辰砂での絵付けはとても稀な作例です。
李朝全期を通じての染付磁器の中で、もっとも美的に高い評価を受けているのがこの「秋草手」と呼ばれる作品ではないでしょうか。
このお品は某芸術大学教授の収集品でしたが、御親族の依頼で、出品させて頂いております。
正に名品の香りが致します。
作品サイズ・高さ29㎝ 口縁径15㎝ 胴径30㎝ 高台径15㎝ 箱あり